(画像)穴?ホルムズ海峡被害の日本の積荷搭載タンカー2隻は無事？

日本の荷物を搭載したオイルタンカー2隻が攻撃を受けたということでニュースになっています。

石油タンカー２隻がホルムズ海峡近くで被害－米第５艦隊

（ブルームバーグ）：米第５艦隊は13日、ホルムズ海峡の近くで石油タンカー２隻が被害を受けたことを明らかにした。タンカー運営会社の１つは、攻撃を受けた疑いがあると指摘し、原油相場は急伸した。

サウジアラビアからシンガポールに向けメタノールを積載して航行中だったタンカー「Kokuka Courageous」の運営会社は、同タンカーが「攻撃が疑われる状況で被害を受けた」と説明した。

ブレント原油は一時4.5％上昇し、ドバイ時間午前11時16分（日本時間午後４時16分）時点は１バレル＝61.60ドルで取引された。米第５艦隊当局者は調査を「継続中」と話した。

もう１隻のタンカー「Front Altair」はアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のフジャイラ港に遭難信号を出した。

日本の経済産業省はツイートで、「先ほど、ホルムズ海峡付近で日本関係の積み荷を積んだ船が２隻攻撃をされたという事案が生じたという報告が入った。さきほどから省内の緊急連絡会議を開催して状況の報告を受けた」と説明した。

出展：https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190613-10079214-bloom_st-bus_all

積荷は？船は無事なのでしょうか？　現地のレポートからどうぞ。

1. タンカーが襲われた場所

タンカーが襲われたのペルシア湾とオマーン湾の間にあるホルムズ海峡。

北にイラン、南にオマーンの飛び地に挟まれている場所海峡で水深は平均で70m。

最も狭いところの幅は約33km。

イラン本土近傍のゲシュム島やホルムズ島をはじめとして、複数の島が点在する場所で日本に輸入される原油の8割、天然ガスの2割がこの海峡を経由しています。

海賊が存在したりして危険なのですが、先述の事情から特に日本はこの海峡の安全に注意を払っており、アメリカ海軍がイランの行動を制限するためにこの海峡を封鎖したり、逆にイラン政府がアメリカに反発してこの海峡を封鎖する様なことがある日本のライフラインが止まってしまうのです。

そういった事情もあって現在安倍首相がイランに訪問している矢先の出来事でした。

2. 攻撃を受けたタンカー

攻撃を受けたタンカーは2隻。

(1)KOKUKA COURAGEOUS
パナマ船籍のこの船は総トン数19,349トンの石油や化学薬品を輸送するために2010年に製造された船です。

出展：https://www.marinetraffic.com/ja/ais/details/ships/shipid:5502927/mmsi:371880000/imo:9568495/vessel:KOKUKA_COURAGEOUS

サウジアラビアからシンガポールに向けてメタノールを搭載して航行中でした。

“The hull has been breached above the water line on the starboard side,” Bernhard Schulte GmbH & Co KG said in a statement on its website. It said the cargo was intact and the ship wasn’t in danger of sinking

出展：https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-06-13/oil-tanker-on-fire-in-sea-of-oman-u-k-body-starts-probe

「喫水線より上側の舷(船の側面)に穴が空いた」とのこと積荷は無事で船は沈むことがないとのこと。

現在は、安全確認の為、碇泊中とのこと。

(2)Front Altair

マーシャル諸島船籍の原油輸送用のタンカーは総トン数62,849トンで2016年に建造された船です。